活動報告

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2019年 活動報告

01月 講演会

  第2部講演・セミナー
 「これまでのインド、これからのインド」

講師:株式会社ジャパンディア 代表 伊勢 司氏
会期:2019年2月19日(火)  実施時間:18:00~21:00
会場:公益財団法人京都高度技術研究所10階

インドのバナーラス・ヒンドゥ大学大学院で観光経営学とヒンディー語を学んだ後、京都でインバウンド・アウトバウンド事業・レストラン事業に加え、インドでのビジネスサポート事業を展開。「日本とインド、人をつなぐ」をモットーに活躍する伊勢司氏に、インドビジネスの課題と展望をお聞きしました。

 伊勢氏が初めてインドを訪れたのは10歳の時。ヨーロッパやアメリカは旅していたものの、この地は別格で大きなカルチャーショックを受けます。例えば、ムンバイの通信事業などで大成功した社長が約650億円で建設した60階建ビルに住み、他方、貧民街には映画『スラムドッグ$ミリオネア』で描かれたような人々が洗濯などを生業にひしめいる。「その格差に愕然とした」といいます。その後、同志社大学商学部の学士論文で『訪日旅行者誘致・インド人旅行者誘致における今後の展望と課題』をテーマに選択。1ヶ月間のインドの現地調査実施をきっかけに、観光と言語を本格的に学ぶためにバナーラス・ヒンドゥ大学大学院で観光経営学とヒンディー語に取り組みます。帰国後の2015年に㈱ジャパンディアを設立し現在に至っています。

 インドの国土面積・人口は日本の約10倍で、29州の文化・習慣は異なり、言語も多様で、宗教も多様です。経済の発展は「1991年に貿易自由化が実施され、2005年頃から日本企業も進出するようになりますが、当時は267社で大企業のみでした。それが2013年には1038社、2018年には1441社となり、拠点数も5102に達している」といいます。業種的には金融業、製造業(主に自動車)、卸業・小売業、サービス業の順で、中小企業では製造業が多く、売上高は約1~50億円(2012~2013年度)程度。
 次にインドでの事業展開の課題は何か。「①関税・貿易の規制、②質の高い人材確保の困難さ、③納期の延滞、④電力・物流の税率、⑤地場企業との競合などである」と指摘します。ちなみに、2017年の関節税率大改革でビジネスがし易くなっているといいます。
 続いて、注目すべき点は「人口です」と強調します。2014年の約12億5千万人が、2019年の現時点で約13億6千万人に急増。2030年には約15億人、2050年には16.6億人を予測。さらに、経済発展に直結する平均年齢も若く、2030年の時点で約31歳、2050年でも約38歳を想定。日本の平均年齢30~40歳時代の経済成長を思い起こさせます。
 「最後に、注意すべきことがあります。地域格差が非常に大きいので、どのようなビジネスをするかでターゲットとする地域を慎重に選択しなければならないということです」と、伊勢氏は締めくくりました。その後、講演はパネルディスカッションに移行し、「法律上のトラブル事例」、「インド進出時の注意事項」、「工場建設の状況」、「言語の問題」など具体的な内容に関して討議が行われ、その熱気は懇親交流会にも持ち込まれました。


伊勢 司氏


講演会の様子①


講演会の様子②


ディスカッションの様子①


ディスカッションの様子②

2019年 活動報告

01月 講演会

  第2部講演・セミナー
 「『大学の成果、知見をどのように活用すればよいのか?』
   ━産学連携の現状と課題━」

講師:京大オリジナル株式会社 代表取締役社長 宮井 均氏
会期:2019年1月22日(火)  実施時間:18:00~21:00
会場:公益財団法人京都高度技術研究所10階

次代に向けて卓越した独自技術や新たな付加価値を創出するために、今改めて「オープンイノベーション」が注目されています。今回は京都大学100%出資の事業子会社で産学連携と研修講習事業を推進する、 京大オリジナル㈱代表取締役社長の宮井 均氏をお招きして大学の成果・知見の具体的な活用法をお聞きしました。

宮井氏は京都大学大学院(電気工学)修了後、NEC(研究開発、PC事業)を経て2013年から京都大学URA(工学)で産学連携などを担当し、昨年6月に設立された京大オリジナル㈱の代表取締役社長に就任されました。京都大学には産学連携本部の子会社として、高まるオープンイノベーション、リカレント教育などのニーズに積極的に応えるために設立されたのが京大オリジナル㈱です。産業界との技術シーズ連携を推し進める『コンサルティングサービス』と対する課題解決、事業テーマや戦略の課題探索まで多角的に展開。研修・講習サービスでは特定(企業)向け専門講座、企業・大学との連携研修、一般向け教養講座など多彩に展開しています。

現状は「極めて多様なニーズに応えている」といい、京都大学には人文社会系から理工系、医薬系まで約50の部局があり、「ものづくりであれば工学研究科。注目のAIであれば情報学研究科の知能情報学。アジア・アフリカ系に関する問合せも増加している」といいます。また、文理融合・学際領域も注目されており、ブロジェクト例としてはインフラ防災、劣化メカニズムなどを研究する『インフラマネジメント』や『超高齢社会デザイン』、最先端の人工知能研究や機能性食品・医薬品の新シーズの創出を目指す生理化学研究など、「理系から文系まで幅広い分野を網羅している」とのこと。京都大学の研究者は全学で約3000名。オープンイノベーションに積極的に対応してくれる研究者は3分の1の約1000名とのこと。「まずは先生に意見(考え方)を求める方法もあります。これなら容易に応えていただける研究者が多いからです。研究者はサブテーマも手掛けており、この部分でマッチングする可能性もあります。更に、他大学のテーマでマッチングすることも少なからずあり、問合せスタイルもさまざまです。いずれにしても、テーマを絞り込むほど良い成果をえることができる」と強く言います。大学で基礎研究を行い、ベンチャー企業が開発応用し、企業が事業化するという方法も増加しているそうです。「大学の成果、知見の活用にはノウハウが必要です。だから、まず京大オリジナルに相談してほしい」とKVBC会員企業へ宮井氏から熱いメッセージをいただきました。


宮井 均氏


講演会の様子①


講演会の様子②